大人のマナー講座 #2 「ワインのテイスティングを求められたら?」
本格的なレストランでワインを頼むと、ソムリエからテイスティングを求められます。
「ソムリエからの問いかけに何と返事すれば良い?」「味の感想を言わないといけない?」
「好みの味でなかったら違うワインに変えてもらえる?」など、テイスティングに関するご質問をよく受けます。『テイスティングの6つのステップ』をご紹介いたしますので、ぜひご参考ください。
レストランのワインテイスティングは「ホストテイスティング」とも呼ばれています。テイスティングする人は、そのテーブルのホスト。デートであればエスコートしている男性が行います。
1.ラベルの確認(注文したものかどうか)
2.ワインが注がれる(グラスに手は添えない)
3.少し光にかざし、色を見る(濁りや異物が入っていないかチェック)
4.香りを嗅ぐ(1回目は揺らさずそのまま嗅ぐ、2回目はスワリングした後に嗅ぐ)
※スワリング・・・軽くグラスを回して空気を含ませること
5.味をみる(一口含み、舌の上で転がすように味わう)
6.了解する(カビ臭くない、コルクが入っていないことを確認)
「スワリングする際はどのように回せば良いのか」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、グラスをテーブルに置くと安定して回せます。利き手が右手なら反時計回り、左手なら時計回りに動かすのが基本と言われています。
テイスティングをして異常はないけれど味が好みでない場合、「やっぱり他のワインにします」と言って良いのでしょうか?残念ながら、それは出来ません。テイスティングで確認するのは異常の有無であって、好き嫌いではないからです。
テイスティングの結果、問題が無ければソムリエに「大丈夫です」や「これでお願いします」と伝えると、同席者に注いでくれます。「鼻に抜ける芳醇な香りが~」とか「まるで絵画のような~」など、本物のソムリエのようなコメントをする必要はありません。
コルクが混ざっていた場合はその旨を、カビ臭さが気になった場合は「これはこういう香りのものですか?」と遠慮をせずにソムリエに伝えて構いません。
ゲストのためにもスマートなテイスティングで、お食事とワインをお楽しみください。