大人のマナー講座 #19 「スマートな大人のスーツ着こなし術」

4月に入り、入学式に行く学生さん、新社会人の方、お子様の入園・入学式に行かれる親御さん、などスーツ姿の方を見かける機会が増えました。以前「知らずにスーツで恥をかいていませんか?」でも、いくつかスーツに関するマナーをご紹介しましたが、今月はその際にご紹介しきれなかったマナーをご紹介いたします。

■ポケットに物を詰め込まない

スーツのポケットにも様々な歴史があり、色々な変化を経て現在の形に至りますが、基本的に「デザイン(飾り)」と考えましょう。ですので、極力スーツのポケットには物を入れない方がスマートです。なぜかというと、お財布やスマホなど重みのあるものは内側外側どちらのポケットに入れても、その重みでスーツの型が崩れてしまい、傍から見た時も膨らみが分かり不格好だからです。そのうえ、型崩れの原因となり、スーツの劣化を早めてしまいます。

ただし、胸ポケットに装飾としてポケットチーフを挿す、お手洗い用のハンカチを入れる程度は問題ありません。

「ちょっとそこまで」の外出時に、手ぶらで行きたいがゆえにポケットにさっと物をしまいたい気持ちはよくわかりますが、そこはスーツの為にグッと我慢しましょう。どうしてもしまわなければならない時は、なるべく内ポケットに入れましょう。

■センタープレスはしっかりと

センタープレスが入っているパンツは、着る前にしっかりとプレスが入っているかを確認しましょう。複数回着用することにより、汗や関節部分の負荷によってセンタープレスはどうしても薄くなってしまいます。プレスが薄くなっているパンツを履いていると、どうしても「ヨレヨレの服を着ている人」と見られてしまいます。ご自宅でもアイロンで簡単にセンタープレスを復活させることができますので、こまめなチェックをおすすめします。

■ビジネスでは靴下にも配慮を

ビジネスシーンでスーツを着用する際は、ダーク系(紺、グレー、黒など)の靴下を選びましょう。特に若い方は、スーツの時もくるぶし丈の靴下を履いていらっしゃる方をお見掛けしますが、座った際などにスーツから素肌が見えるのは良くない、とされていますので、避けた方が無難です。

女性のスーツに関するマナーで言うと、男性用に比べて女性用のスーツジャケットは丈が短めに作られており、女性はどんな場面でも「ボタンを全て留める」のが通例になっています。立っていても座っていても、必ず一番下までジャケットのボタンを留めるようにしましょう。

いかがでしたか?「最近はもうスーツを着なくなった」という声をよく耳にしますが、「いざ」という時にスマートに着こなせると素敵ですよね。ぜひ、ご家族や年少者の方にも、この機会にスーツのマナーをご教授いただけると幸いです。