大人のマナー講座 #12 「正しい家族の呼び方とは?」

9月は「敬老の日」や「お彼岸」など、家族との絆を感じるイベントが多い月です。ご家族で過ごされたエピソードを、お知り合いに話したり、ブログやSNSで発信される、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような際の「正しい家族の呼び方」について今月はご紹介いたします。

家族間では「ママ」「パパ」「○○ちゃん」など自由に呼び合っていても、人前ではご両親のことを「父・母」、お子様のことを「息子・娘」と呼ぶ、ということは皆様されていらっしゃると思います。では、配偶者のことは何と呼んでいらっしゃるでしょうか。

ご自身の配偶者のことを「うちの嫁が・・・」「うちの旦那が・・・」と呼んでいらっしゃる方が多いように感じます。この他にも、主人/パパ/家内/ママ/ウチの、などと呼んでいらっしゃる方もいますが、これらは正式な場での相応しい呼び方ではありません。

人前での正しい配偶者の呼び方は「夫」「妻」です。公的な書類などで続柄を書く欄には、このように書かれています。これまでこのように呼んでいらっしゃらなかった方は、少し照れ臭い気がするかもしれません。そのような方は、お話しするお相手との関係性によって、「これまで通りの呼び方をする」「呼び方を変えてみる」というように、まずは使い分けてみてはいかがでしょうか。

ただ、1つだけご注意いただきたいのが、「嫁」という呼び方です。「嫁」とは、「息子の配偶者」のことですので、ご自身の配偶者のことを「嫁」と呼ぶのは日本語として間違いなのです。

その他、第三者のご家族の呼び方について悩まれる方が多いので、ご紹介いたします。

例えば、「ご自身の部下の父親のことについて、取引先の方と話す」という場面では、何とお呼びしたら良いでしょうか。「○○の父親」なのか。それとも「○○のお父様」なのか。

正解は、後者の「○○のお父様」です。部下の方は社内の方なので、取引先の手前、「父親」と言うべきなのか悩まれる方が多いのですが、社内の方の身内について社外の方にお話しする際は全て「お父様」「お母様」と敬称で呼びます。これは、同僚や上司のご家族であったとしても同じです。